
夜型の生活習慣が定着するなか、睡眠障害の子供が増えています
子供たちの睡眠障害には、健やかな成長に多大な影響を及ぼすなど、
思いのほか深刻な問題が潜んでいるのです。
幼児の睡眠障害が心身に影響を及ぼす
昼間おきて、夜寝る。この当たり前のような私たちの1日のリズム
(睡眠・覚醒リズム)の基礎が完成されるのは、生後4ヶ月までの幼児期。
脳の発達途中にあるこの期間に正しい睡眠時間を取り、昼と夜の区別を
付けておくことが重要です。
このことが定まらないままだと、不規則な睡眠や睡眠不足などの障害が及ぼす影響が 大きくなり、脳に障害が残り、人間がもつべき本能的行動が出来なくなってしまうなど、成長していく過程でさまざまな影響が現れます。
たとえば環境への適応がうまくできない、人付き合いを嫌う,登校拒否児童になる・・・。
これらは現代病「学童期シンドローム」や、「キレる」という言葉で表現されるような、子供たちのストレスを招く原因にまでつながります。
幼児期に特に目立った症状がない子供でも、生活リズムの乱れと、
心身に溜まったストレスの積み重なりにより、発症の危険性が高まるのです。
そして更に、熟睡できない、朝起きられないなどの症状が繰り返されてしまいます。
脳の発育ばかりでなく、免疫性に障害を起こし、アレルギーを持つ子供になる事も あります。
生体リズムが乱れがちな現代っ子の生活習慣
朝、元気良く学校に出かけ、昼間は思う存分体を動かし、夜には遊び疲れて
グッスリ眠る、というのが本来の子供たちの姿のように思えますが、
実際のところ現代っ子に定着しているのは、夜型の生活習慣です。
受験勉強やテレビゲームに夜遅くま熱中している事で、次第に就寝時間が
遅くなっているようです。
親の夜型の生活に合わせている事も原因のひとつでしょう。
結果、当然睡眠不足になり、朝寝坊をしたり、目を覚ましても体が
起きていないため覇気がなかったりという、睡眠・覚醒リズム障害の症状が
現れます。
この状態を放って置くと、夜になっても充分体温が下がらず寝つきが悪くなってしまい、更に夜更かしが習慣づいてしまうという悪循環を生む事になるのです。
通常子供にとって最も大切な成長ホルモンは入眠1時間目ごろに、身体の働きに必要な副腎皮質ホルモンは起きがけに、それぞれ大量に分泌されます。
睡眠を基本とする生活リズムが乱れる事は、ホルモン分泌や神経の
働きまでも大きく狂わせる事になるのです。
1.子供の睡眠時間
子供の睡眠時間を、親の生活習慣に合わせていませんか?
幼児にとっての正しい睡眠時間帯は、午後8時から翌朝6時までの10時間。
同じ睡眠時間でも、夜寝付くのが遅かったり、不規則では意味がありません。
良い睡眠の習慣を定着させるためにも、できるだけ同じ時間に床につかせ、
同じ時間に起きる、という基本的な生活リズムを作ることが大切なのです。
2.身体のリズムと頭の働きを知る
静かで集中出来ることもあってか、特に受験生は夜遅くまで勉強することが
多いようです。
でも、実際一番効率が良いのは、脳の活動水準が高まっている時に集中して勉強し、 低下してきたら迷わず睡眠をとる、という方法です。
このようにメリハリのあるリズムを定着させるためにも、規則正しい生活が第一。
体のリズムに促した時間に勉強しないと、
いくら詰め込んでも脳が受付けてはくれないのです。
3.よく学びよく遊べ
学校や塾など、毎日勉強に追われている現代の子供たち。
よく学ぶことはもちろんですが、その分よく遊ぶ事も大切です。
かといって、テレビゲームなどの遊びばかりでは、神経がたかぶるだけで、
眠れなくなる原因を招く事にもなりがち。
昼間思う存分体を動かして遊べば、夜は自然に熟睡できますので、おのずと規則正しいリズムも身についてきます。
4.テレビは想像以上に刺激的
何気なく眠る直前までテレビを見ていることがありますが、実は脳はかなりの刺激を受けています。そのため、布団に入ってからも神経細胞が
興奮した状態にあるので、なかなか眠りにつくことができないのです。
また脳が興奮してしまうミステリーなど、面白すぎる本も同様。
眠りを誘うためなら、心が安らぐような書物を選ぶのがいいかもしれません。
5.規則正しい生活は朝食から
しっかりと朝食を食べる事は、脳の覚醒レベルを高める、朝の目覚めを
よくするなどの重要性があります。
特にタンパク質を含んだバランスの良い朝食は、頭脳の活性化に役立つのです。
食事による体温の上昇は、間接的に体内時計を正常に整える働きを持っています。
体温が低いことで体と頭の活動が抑えられるので、目覚めの悪さの原因にもなっているのです。
「寝る子は育つ」はホント!
子供にとって十分な睡眠が大切なのは、グッスリと深く眠っている
ノンレム睡眠時に、成長ホルモンがたくさん分泌されるから。
眠っている間に成長を促進し、力を貯えているというわけで、
文字通り「寝る子は育つ」なのです。
逆に睡眠不足だと、睡眠を基本とする生活リズムが乱れて眠れなくなってしまうので、
ホルモンの分泌や神経の働きまで狂うことに。成長ホルモンや、覚醒後の活動に備える
副腎皮質ホルモンが分泌されないとなると、子供の発育にとって重大問題といえます。
☆子供の睡眠リズムを見直そう
生体リズムに基づいた子育てを考える
睡眠・覚醒リズムを含めた生体リズムの障害によって引き起こされる「睡眠障害」が注目され始めたのは、ごく最近のことです。 とくに、10代~20代という若い層を中心に広がっています。
夜寝付かれず、朝起きられないため、しばしば学校や、職場に遅刻してしまう事などが、
主な症状に上げられます。
子供の自律神経はもともと大人に比べて不安定なものですが、現代の生活習慣の乱れがこれを更に不安定にしているといえます。
ここで注目すべきは不登校の子供の中にも、その原因が家庭や学校ではなく、リズムの乱れからくる「宵っ張りの朝寝坊」型の生活で学校に行けない子供がいる、という点。
こうした子供の多くは午前中、低体温でぼんやりしがちなため、通常の起床時間にはまだ体も頭も準備できていないのです。
子供たちの場合、1日24時間を周期とするリズムは、放っておいて規則的な形で身に
つくものではありません。
たとえば、乳幼児には屋外で充分に光を浴びさせ、夜は静かな環境で寝かせるような配慮が必要なのです。
また、学童期には、早寝・早起き・三度の食事・遊びで適度に体を動かすなど、規則正しい生活習慣を形成することが重要です。
この時期に正しい生活リズムが身につかないと、もはや性能の良い
生体時計が得られなくなるといっていいでしょう。
疲れやすく、寝不足な現代の子供たち
世の中がめまぐるしく変化するなか、私たち現代人の体も夜型中心に
変わってきています。
多くの子供たちもまた、塾通いやテレビゲームなどでの夜ふかしにより、毎日の睡眠時間をきっちりつめているのです。
自然に逆らう形となるこのような生活リズムが、大人や子供の体や心にアンバランスな乱れを引き起こしています。
あるアンケートで、現代の子供たちの睡眠時間が短くなってきていることが分かっていますが、更に、「疲れる」が口癖になっていたり、今一番したいことが「もっと眠りたい」
であったりという結果には驚かされてしまいます。
もはや現代の子供たちは、大人と同様に原則を無視した、さまざまな生活様式のもとで育てられているという事です。
このような環境が当たり前になってしまうなかで、情緒不安定な子供や、神経症などの病気の子供の発生と関連している場合も見られるようです。
生体リズムが子供の心身の発達に大きな影響を及ぼしている事は、現実として無視できない問題なのです。
☆不規則な生活習慣は子供の大敵
子供たちの睡眠環境を整えよう
1.ダニ退治には寝具の清潔なお手入れを
アレルギー性皮膚炎の8割~9割は、ダニが原因だといわれています。
健やかなお子様の発育を考えた時、ダニの温床となりやすい寝具の影響はとても心配。 しかし最も大切なことは、日頃の清潔なお手入れです。
まずは風通しを良くして部屋の湿気を少なくし、こまめにふとんを天日に干したり、
2~3年に1度は水洗いをするなど日常のメンテナンスを心がけましょう。
2.一人で寝かす事の重要性
子供にとっての就寝時間は、親との別れを意味します。
一人で寝かせることは、子供が親と離れることを学び、独立した個人と自覚するために重要です。多くの子供にとっては、こうした環境にすぐに慣れることは難しいでしょう。
でも就寝時にお気に入りのおもちゃや毛布を与えることで、子供たちは自分の世界をコントロールし、ひとりで眠ることを受け入れるようになるはずです。
学説によっても異なりますが、一人で寝かせても大丈夫な年齢に達してきたら少しずつ練習を始めてみましょう。
3.吸湿性のある布団でムレを防ぐ
育ち盛りの子供は、汗っかきでよく動きます。
昼間の生活で使われた筋肉の疲れや骨の歪を、寝返りを繰り返す事で、元に戻そうと
しているのです。
新陳代謝が活発で、多量に汗をかくため、寝具はムレにくいよう吸湿・発散性に重点をおいた機能性のものを選びましょう。
ムレてしまう寝具では何度も目が覚めたり、暑くてふとんをめくってしまい寝冷えの原因となることも・・・。
4.早寝、早起きを身につける
規則的かつ健康な睡眠の習慣を、しつけと訓練で子供に教えていくことも、保護者の大切な役割です。
毎日の就寝時間を決め、規則的な生活を教えることで、正しい睡眠パターンを形成していきましょう。
寝る前に静かな雰囲気を作り、心を落ち着かせてあげる事も、
安心して眠れる環境作りに効果的です。
5.夜中に目を覚ます時は
子供はさまざまな理由で夜中に目を覚まします。特に、家庭や幼稚園、
学校での出来事によるストレスが原因となる場合があるようです。
こんな時は、何の心配もないと優しくなだめて心を落ち着かせてあげましょう。
子供たちには、安心して眠れる心持が必要なのです。
おねしょは叱るべからず
おねしょを克服できる年齢には個人差がありますが、その原因は「心の悩み」が大多数。
何らかの心配事が、おねしょという形で表れる場合がほとんどです。
この治療については、決まった時間に排尿訓練をする事などがあげられますが、最も効果的なのは、親がやたらと「叱らない」こと。
一方的に叱るばかりでは、子供にとっては辛く、不安な気持ちを増すばかりで
逆効果なのです。
結果的には、時期がくれば自然に治る事が多いので、
気長にのんびりと構える事こそが療法と言えるでしょう。
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